2024年11月28日(木) 『御霊舎建具の製作』
現在製作中の御霊舎M-7の建具は、他の御霊舎とは異なり、上下がホゾ仕様のギリ戸となっています。

また、建具の組み立て方法も特徴的で、「片馬乗りほぞ」によって組み立てています。
「片馬乗りほぞ」とは、縦の框(かまち)の面を45度に削り、幅約3ミリの面取りを施した上で、横の框がその面に被さるように加工する仕口です。


具体的には、横の框の胴付き部分を45度に切り込み、組み合わせた際に縦の框の面の上に横の框がぴったりと重なるよう設計されています。

この仕口では、縦框と横框の寸法や角度がわずかでも違うと、面の重なり部分に隙間が生じてしまいます。そのため、見た目は装飾的でありながら、内部には伝統技術である指物工作や仕口技術が用いられています。
隙間なく仕上げるには、熟練した技術と経験が必要で、細部にまでこだわった職人の技術の見せ所でもあります。