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工場長の製作日記 112ページ目
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2026年6月11日(木) 『御霊舎の製作』
宮忠が長年製作しています、御霊舎 天地型A-3とA-2の製作をしました。 今回は、土台と屋根を胴(本体)へと繋ぎ合わせていく「組立工程」の作業をご紹介します。
Aシリーズは、無駄のないシンプルなデザインが特徴です。しかし、シンプルであるということは、裏を返せば「一切の誤魔化しが利かない」ということでもあります。 ほんのわずかなズレが全体の美しさを損ねてしまうため、職人の繊細な手仕事がそのまま形になる御霊舎です。
今回製作したモデルは、土台・胴ともに「箱組」の構造になっています。組み上げる段階で指矩(さしがね)などを使い、しっかりと直角を確認しておかないと、後から行うすべての作業に歪みが生じてしまいます。

特に神経を使うのが、各部材を接合していく手順です。
まずは、胴の上下の面を鉋(かんな)で削り、完全に水平な状態へと修正します。ここでしっかり水平を出しておかないと、土台や天板(屋根)と繋げた際に、目立つ隙間ができてしまうからです。
胴と土台を真っ直ぐに繋げたら、続いて屋根を胴へと繋いでいきます。 この屋根には、33ミリもの厚みがある一枚の板を使用しています。いくら胴側の水平が完璧に出ていたとしても、屋根板の側にわずかな反りがあれば、やはり合わさった部分に隙間が生まれてしまいます。

そのため、胴の面と同じように、屋根板のほうもしっかりと水平を出し、部材同士がぴったりと合わさるのを確認してから、ようやく胴と屋根を繋ぎ合わせていきます。
こうして土台、胴、屋根を繋げて、本体部分の完成です。
シンプルな美しさを支えるために、一ミリの妥協も許さない緻密な作業を積み重ねています。
