工場長の製作日記 108ページ目

2026年2月17日(火) 『茅刈について』


寒さが最も厳しくなる1月から2月にかけて、宮忠では毎年恒例の「茅刈り(かやかり)」を行っています。

この時期は、茅の葉が枯れて薄茶色になり、材料となる茅葉が枝から落ちる前に刈り取る必要があるため、茅葺神棚を製作するうえで最も大切な期間の一つです。

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「茅」とは、お社の屋根を覆う「茅葺」の主原料となる植物のことで、ススキやヨシなどのイネ科植物の総称であり、古来より神社建築には欠かせない存在です。 私たちは、この一ヶ月強という限られた期間の中で、一年分に必要な茅をすべて手作業で刈り集めています。

しかし近年、環境の変化や土地利用の変遷により、良質な茅が自生する場所は年々減少しています。 以前は身近にあった茅場も少なくなり、確保は年々難しさを増しています。 そのため私たちは、遊休農地や河川敷などをひとつひとつ探し歩き、土地の所有者様や管理者様にご理解と許可をいただいた上で、刈り取りを進めています。

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現地で刈り取られた茅は、その場で長さや太さを揃えながら丁寧に束ねられ、トラックで自社の保管場所へと運びます。 こうして集められた茅は、やがて神様が鎮まりますお社の屋根へと生まれ変わります。

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寒さの厳しい中での作業は大変ですが、茅一本一本に感謝しながら、受け継がれてきた伝統を次へつないでいけるよう、今年も心を込めて茅刈りを行っています。

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